DOWNCAST(ダウンキャスト)
『Tell Me I Am Alive(テル・ミー・アイ・アム・アライブ)』インタビュー

———“The Response from White America(ホワイト・アメリカからの応答)”では、人種差別について歌っております。具体的な内容を教えてください。

Brent(Gr): この曲は、公民権擁護者で作家のミシェル・アレクサンダー発表した著書『The New Jim Crow(ザ・ニュー・ジム・クロウ)』の、アメリカ人種差別の歴史を参照にしている。著書のなかで、アメリカの人種差別主義のイデオロギーと法律は、奴隷制から刑務所の投獄に変化た、と書いている。人種差別が一度も消えたことはないんだ。コーラスは次の内容。<法律と言葉とルール/言葉は男性の本から/本は男性の手から/男性の時の隙間から>。これはアメリカ社会で俺たちが<自然にあるもの>と想定しているものの多くは、人種差別的な政策からきているということを意味するんだ。これらのルールは目に見えないかもしれないけど、その効果はまだ存在しているんだ。今日まで人種差別によって、形作られているアメリカの都市にも当てはまるんだ。
 
懲罰的で不良品と決めつけた人物を徹底的に排除し、違反者を厳しく罰する、あらゆる例外を許さないアメリカの教育『ゼロ・トレランス・ポリシー』。低所得者層の医療ケアを奪う民間の医療会社。反対側からの視点で見ると、白人のアメリカ人たちが、思いもよらない野蛮な反応を見せることがあるんだ。 人種差別の影響から、子供たちが脆弱であるにもかかわらず、満ち足りた人間とみなされ、守ることができない。恐ろしい痛みに直面しているアフリカ系アメリカ人の母親と父親がいると、何度も話を聞かされた。この曲は白人のアメリカ人たちに、すべてのアフリカ系アメリカ人の大人と子供が、美しい人間性をもった人たちだということを、呼びかけているんだ。

———『Tell Me I Am Alive(私が生きていると伝えて)』というアルバムタイトルには、虐げられている者たちの切実な叫びが込められています。このアルバムを通じて伝えたかったテーマを教えてください。

Brent(Gr): ほとんどの曲は人生に関するものなんだ。人生の価値、愛の価値、充足した人生を送りたいという願望。“Price(価格)”のなかでは、感情を抑圧する環境で働くとトラウマとなって現れること。“The World He Promised to Katherine(彼がキャサリンに約束した世界)”では、子どもの死を悼む人々を支配している力について歌っている。そして実際に)とい歌詞フレーズが出てくる。“Hiding in the Limbs(手足を隠す)” は、アルバムの中間ポイントになっている曲で、若い男性と女性がフロリダ州にあるオーランドのパルスナイトクラブで、フロリダダンスを踊るところから始まる。アルバム・タイトルは様々な社会問題だけでなく、俺たち自身に向かって自問自答している内容でもあるんだ。俺たちは歳を取ったけど、まだまだ新しい経験をして、クリエイティブになりたいと思っている。音楽を作っていると、Tell Me I Am Alive(私が生きていると伝えて)だと、理解できるよ。

Downcast

「Tell Me I Am Alive」

Ebullition Records